mardi 29 septembre 2009

第一稿 提出


 そろそろ終わらなければと思っていたら、夏休みがあけてから編集部の《さ》さんから「進んでいますか?」とのメールをいただき、大慌てで仕上げを始めた。

《仕上げ》と言っても、予定通り小学校低学年用に、何もかも優しい言葉に代えて、ひらがなを増やす作業や、書式を整えると行数も変わってしまうので、ほんとうの仕上げはもっとあとになるだろう。

 なぜなかなか終わらなかったかというと、翻訳している途中で、文体を大きく変更してしまったから。

 原文では、ナレーターが主人公の視点で語るという全体の形があり、そのナレーターは、たまに、いきなり、主人公以外の視点でもものを言い始める。フランス語には複数形もあるし、主語をいちいち明らかにするので、日本語のように主語を表す単語がなくてもわかるような会話文を作らなければならない。ナレーターは三人称で物語を進めるので、《彼が》《彼女が》をどうにかしなければならない。小学生の読者は「彼が 彼女は」という言い方はしないだろうから。

 それで、個人的に、一人称の方が物語に入っていける方なので、文章全体を一人称に換えてしまうことに決めた。これは編集部の《さ》さんも同意見だったので、問題はないだろう。物語が一人称であると、三人称の場合よりも、物語の進みがおそくなるものだが、登場人物が少ないので助かった。
 たとえばナレーターが語る物語であれば、アメリカにいるXさんのことを語りながら、同時にフランスに住むYさんのことも語れる。
「ところで、その頃フランスのYさんは。。。」という風に、物語をワープすることができるから。
ただし、アメリカにいるXさんという主人公によって語られる一人称だと、XさんとYさんが出会わなければYさんの言葉を会話文の中に入れることができない。携帯電話と、インターネットは、小説でもずいぶん活躍してくれるようになったが。

 
 納稿のもう一つの大きな遅れの原因は、ギャグのせいだ。
フランス語の単語を使った言葉遊びや、ギャグが何カ所もある。学校嫌いで、いつも人を笑わせてる子ども達の話なので、ギャグがなければおはなしにならない。悩んだ。。。

 
とりあえず、提出できたので、あとは編集さんからのご意見を待つのみ。変なところも書き直してもらえるので、楽しみ。
じつは、あまり「よろしい!」と言われる自信がない。
これからも読み直しを続ける。

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